使い方: 独占企業は自分で価格を決められる(プライス・メイカー=価格支配者) ので、直面する需要曲線 D 自体が「自社の売上を左右する曲線」になる。
切片a・傾きb のスライダーで需要曲線の形を変え、生産量Q のスライダーで今どれだけ売っているかを動かして、限界収入(MR)がなぜ需要曲線より傾き2倍で下にあるのかを確かめよう。
📉 需要曲線 D と限界収入 MR/ 下のグラフは総収入 TR=P×Q(放物線)
Q
P
数量 Q
価格 P
完全競争の需要曲線(水平=MR=P=AR)
D(需要曲線=AR)
MR
P
MR
💰 総収入 TR=aQ−bQ²(頂点でMR=0)
Q
TR
🧮 Qを1増やすと収入はどう動く?(MR=新規分の獲得 − 既存分の値下げ損)
📋 プライス・メイカー vs プライス・テイカー
独占(プライス・メイカー) 完全競争(プライス・テイカー)
価格支配力 あり(自分で価格を決める) なし(市場価格を受け入れる)
直面する需要曲線 右下がり(市場全体のD) 水平(一定価格でいくらでも売れる)
MRとPの関係 MR<P(傾き2倍で下) MR=P=AR
💡 試験でのポイント: 完全競争の売り手はプライス・テイカー (価格受容者=市場で決まった価格を受け入れるだけ)、不完全競争(独占・寡占・独占的競争)の売り手はプライス・メイカー (価格支配者=自分で価格を決められる)。
MR曲線はDと同じ切片・傾き2倍 で、Dより下に位置する。理由は1個増やすと「新規に+P」得る一方、既存Q個も値下げして「−b×Q」失う ため。
令和4年第17問類題:「独占的競争は売り手が多数、寡占は売り手が少数」という取り違えに注意(独占的競争=多数の売り手が差別化財を売る、寡占=少数の売り手)。完全競争のみMR=P=AR。
使い方: 独占企業の利潤最大化条件はMR=MC 。MCの切片c・傾きd と需要曲線の切片a のスライダーを動かし、
「数量はMR=MCの交点で決まるが、価格はMCの高さではなく、その真上の需要曲線の高さ 」という2段階の作図を確認しよう。
⚖️ 利潤最大化:数量はMR=MC、価格はDの高さ/ 青塗=CS・赤塗=PS・グレー斜線=死荷重
Q
P
数量 Q
価格 P
D
MR
MC
E(MR=MC)
Pm
完全競争 (Qc,Pc)
これは誤り!
MR=0(総収入最大)
消費者余剰 生産者余剰 死荷重
❌ もし価格をMCの高さで取ってしまうと… グレーの×印の高さ(Qmの真上でMC線に当たる点)を価格だと勘違いするミス。
正しくは、Qmの真上で「需要曲線 D」に当たる高さがPm 。独占企業はMR=MCで数量だけ 決め、その数量を需要曲線がいくらで買ってくれるか で価格が決まる(MCの高さでは売れない=需要曲線より低いのでもっと高く売れる)。
💡 試験でのポイント: 数量はMR=MCの交点 で決まるが、価格はMCの高さではなく、その数量の真上にある需要曲線Dの高さ (Pm)。MCの高さで価格を取るのは頻出のひっかけ。
独占は完全競争と比べて生産量が少なく・価格が高い ため死荷重(社会的損失) が発生する。
総収入最大化(MR=0) と利潤最大化(MR=MC) は別の生産量。MCが正の限り、利潤最大化の生産量は総収入最大化の生産量より少ない (令和7年第16問類題)。
価格差別=同じ商品を異なる消費者に異なる価格で売ること。 下の3段階ボタンで、単一価格独占 → 学割のような市場分割(第3級) → 1人ずつ違う値段で売る完全価格差別(第1級)へと切り替えて、
消費者余剰 ・生産者余剰 ・死荷重 がどう変わるかを見よう(MC=20で固定・一定の限界費用)。
① 単一価格独占全員に同じ価格
② 第3級価格差別市場を2分割(例:学割・シニア割)
③ 第1級(完全)価格差別1人ずつ違う値段
🔀 単一価格独占
Q
P
数量 Q
価格 P
D
MR
MC=20(一定)
消費者余剰 生産者余剰 死荷重
🔀 第3級価格差別:市場を分けて別々にMR=MC
👔 一般市場(学生でない客)需要が非弾力的 → 高価格
Q₁
P₁
D₁
MR₁
🎓 学生市場需要が弾力的 → 低価格(学割)
Q₂
P₂
D₂
MR₂
📋 3段階の比較
段階 価格のつけ方 CS PS DWL
① 単一価格 全員 同じ価格60 800 1600 800
② 第3級(学割等) 市場ごとに違う価格一般55/学生40 812.5 1625 812.5
③ 第1級(完全) 1人ずつ違う価格留保価格そのまま 0 3200 0
💡 試験でのポイント: 価格差別=同じ商品を異なる消費者に異なる価格で売ること (学割・シニア割・地域別価格など)。
第3級価格差別は市場ごとにMR=MCとなる価格を別々に設定 し、需要が弾力的な市場ほど価格を低く する(逃げやすい客には安く、逃げにくい客には高く)。
完全(第1級)価格差別は死荷重ゼロだが消費者余剰もゼロ =独占企業が生み出せる余剰を最大限すべて自分の利益(PS)に吸い上げる 。段階が進むほどPS(企業の取り分)は増えていく。