使い方:弾力性 ε のスライダーで需要曲線の「敏感さ」を変え、価格のスライダーで値上げ・値下げをすると、売上(=価格×数量=長方形の面積)がどう動くかを確認できる。
点線枠=変更前の売上(P=60・Q=40・売上2400)/色塗り=変更後の売上。どちらの面積が大きいかを見比べよう。
📋 まとめ:弾力性と「値上げしたときの売上」
| タイプ | 例 | 値上げすると売上は |
弾力的 ε > 1 |
あるメーカーのコーラ ブランド品 |
減る ↓ 客が逃げる |
単位弾力的 ε = 1 |
— |
変わらない → |
非弾力的 ε < 1 |
電気・水道・塩・薬 |
増える ↑ 逃げ先がない |
完全非弾力的 ε = 0 |
命に関わる薬 |
価格の分だけ増える ↑↑ 数量が全く減らない |
💡 試験でのポイント:弾力性は「逃げ道(代替品)があるか」で決まる。逃げ先が多いほど少しの値上げで客が離れる=弾力的。
値下げのときはすべて逆になる(ε>1なら値下げで売上は増える)。「値上げで減る=値下げで増える」はセットで覚える。
ほかに弾力的になる要因:ぜいたく品ほど/家計の支出に占める割合が大きいほど/長期になるほど(買い替える時間がある)。
最頻出のひっかけ:「需要曲線の傾きが、そのまま弾力性である」は誤り。
下は1本の直線の需要曲線(傾きはどこでも同じ)。点を動かすと、同じ直線上なのに弾力性が点ごとに変わることが分かる。
📋 直線の需要曲線での弾力性
| 位置 | 弾力性 ε | 売上 |
| 上方(高価格・少量) | 1 より大 弾力的 | 値下げで増える |
| 中点 | ちょうど 1 | ここで最大 |
| 下方(低価格・大量) | 1 より小 非弾力的 | 値下げで減る |
🧮 なぜ点ごとに違う? 弾力性 ε=(傾きの逆数)×(その点の P ÷ Q)。
傾きは直線なら一定でも、P÷Q は点ごとに変わる(左上ほどPが大きくQが小さい=ε大/右下ほど逆=ε小)。だから傾きだけでは弾力性は決まらない。
💡 試験でのポイント:「傾きが急=非弾力的」とざっくり言えるのは、同じ点(同じP・Q)で比べたときだけ。
本問のように1本の直線の中で場所が違えば、傾きが同じでも弾力性は別物。ε=1(中点)で売上が最大になるのも頻出。
所得弾力性=所得の変化率に対する需要量の変化率。プラスなら上級財(正常財)・マイナスなら下級財(劣等財)。
財を選び、所得のスライダーを動かして「所得が増えたとき買う量がどう動くか」を確かめよう(縦横の軸は所得と消費量=エンゲル曲線)。
📋 所得弾力性による財の分類
| 分類 | 所得↑のとき | 所得弾力性 |
上級財のうち 必需財 | 買う量は増えるが 所得ほどは増えない | 0 〜 1 |
上級財のうち 奢侈財 | 買う量が 所得より大きく増える | 1 より大 |
中級財 (中立財) | 変わらない | ちょうど 0 |
下級財 (劣等財) | 減る ↓ | マイナス |
💡 試験でのポイント:「所得弾力性が正=上級財・負=下級財」が定番。
取り違えが多いのは必需財と奢侈財=どちらも上級財(正)で、境目は1。所得の増加率より需要の増加率が小さければ必需財(0〜1)・大きければ奢侈財(1超)。
下級財=安い代替品に乗り換えられる財(例:所得が増えるとマーガリンをやめてバターを買う)。
交差弾力性=ある財(X財)の価格の変化率に対する、別の財(Y財)の需要量の変化率。符号で判定する。
下のグラフはY財の市場。関係を選び、X財の価格を動かすと、Y財の需要曲線がシフトする様子が見える(Y財自身の価格は60に固定)。
📋 交差弾力性の符号と関係
| 関係 | X財が値上げすると | 交差弾力性 |
粗代替財 紅茶とコーヒー |
Y財へ乗り換え Yの需要は増加(右シフト) |
プラス(>0) |
粗補完財 ガソリンと自動車 コーヒーと砂糖 |
セット消費が減る Yの需要は減少(左シフト) |
マイナス(<0) |
独立財 無関係な財 |
Yは動かない |
ゼロ |
💡 試験でのポイント:プラス=粗代替財/マイナス=粗補完財。この符号の取り違えが最頻出のひっかけ。
覚え方は「代わりになるなら“代わりに買う”=増える=プラス」「一緒に使うなら“一緒に減る”=マイナス」。
交差弾力性は関係を見る指標なので、プラスにもマイナスにもゼロにもなる(「必ずプラス」は誤り)。