問題設定:いま経済は 完全雇用GDP(Yf = 500) で均衡している。ここで政府が 政府支出Gを増加 させたら、物価が動く前と物価が調整しきった後で何が起きるか? ボタンを順に押して(または「▶ 通しで再生」で)確かめよう。
📋 まとめ:完全雇用下の財政政策の効果
| 実質GDP(Y) | 利子率(r) | 物価(P) |
| 物価一定(E₀→E₁) |
増加 ↑ |
上昇 ↑ |
不変 → |
| 物価調整後(E₀→E₂) |
不変 → (元のYfに戻る) |
さらに上昇 ↑↑ |
上昇 ↑ |
💡
試験でのポイント:物価が調整しきると、実質GDPは
1円も増えないのに利子率だけが上がる。
つまり政府支出の増加分は、利子率上昇による民間投資の減少で
完全に打ち消される(100%クラウディング・アウト)。
「IS-LMはもともと
物価一定=短期のモデル。
完全雇用+物価が動くことを前提にすると、財政政策はYを増やせず物価と利子率だけ上げる」と覚える。
📌 「長期」と呼んでいない理由:ここで見ているのは物価が調整しきった状態であって、Yf(完全雇用GDP)自体が動く変化――公共投資で潜在GDPが上がる、投資が減って将来の生産力が落ちる――は、このモデルには入っていない。だから「長期」ではなく「物価調整後」と表記している。
※試験の問題文では、この状態が「長期」と表現されることがある。
問題設定:いま経済は 完全雇用GDP(Yf = 500) で均衡している。ここで中央銀行が 名目貨幣供給M を増やした(金融緩和) ら、物価が動く前と物価が調整しきった後で何が起きるか? IS曲線は動かず、LM曲線だけが右→左と動く。ボタンを順に押して確かめよう。
📋 まとめ:完全雇用下の金融政策の効果
| 実質GDP(Y) | 利子率(r) | 物価(P) | 実質M/P |
| 物価一定(E₀→E₁) |
増加 ↑ |
低下 ↓ |
不変 → |
増加 ↑ |
| 物価調整後(E₀→E₂) |
不変 → (Yfに戻る) |
不変 → (元に戻る) |
上昇 ↑ (+40%) |
不変 → (元通り) |
💡 試験でのポイント:貨幣の中立性・貨幣数量説
物価が調整しきると、名目貨幣供給Mを+40%増やしても実質GDP(Y)も利子率(r)も1ミリも変わらない。上がったのは物価だけ(同じ+40%)で、実質貨幣 M/P は元の水準に戻る。
「物価が調整しきれば貨幣は実物経済に影響しない=貨幣は中立」「Mを増やすと同率で物価が上がるだけ(MV=PY)」。財政政策の場合(利子率だけ上がる)との違いに注意。
使い方:左の要因ボタンを押すと、IS曲線/LM曲線 がシフトし、GDP(Y)と利子率(r)の変化をアニメーションで確認できる(★は試験頻出のひっかけ)。
🔀 要因ボタンを押してみよう
上の要因ボタンを押すと、曲線がシフトして新しい均衡点 E₁ が決まり、ここに「なぜそう動くのか」の解説が表示される。
📋 シフト要因まとめ(試験直前チェック用)
| 右シフト | 左シフト |
IS曲線 (財市場) |
政府支出↑・減税・輸出↑・投資意欲↑ |
政府支出↓・増税・輸入↑・投資意欲↓ |
LM曲線 (貨幣市場) |
マネーサプライ↑・物価↓・貨幣需要↓ |
マネーサプライ↓・物価↑・貨幣需要↑ |
🎯 結果の覚え方:IS右シフト=Y↑・r↑(両方上がる)/LM右シフト=Y↑・r↓(Yは増えて利子率は下がる)。
左シフトはそれぞれ逆。物価はLM曲線を動かす(IS-LM平面のヨコ軸は実質GDPなので、物価変化はM/Pを通じてLMに効く)。
使い方:まず①でLM曲線の傾き(=貨幣需要の利子弾力性)を選び、次に②で財政政策か金融政策を打つ。
同じ政策でもLMの傾きしだいで効き方がまったく違うことを、グラフ下のクラウディング・アウト(CA)バーで確認しよう。
緑=実際に増えたY/赤斜線=利子率上昇で食われた分。
① LMの形(傾き)を選ぶ
=貨幣需要の利子弾力性
② 政策を打つ
📐 傾きを選んで、政策を打ってみよう
LM曲線の傾きは貨幣需要の利子弾力性で決まる。垂直(弾力性ゼロ)と水平(流動性のわな)は正反対の結果になる。まず①でLMの形を選び、②で財政政策か金融政策を打とう。
📋 まとめ:rが上がれるかで結論が決まる(5ケース)
| rの動き | CA | 財政政策 | 金融政策 |
① 通常の短期IS-LM → このタブで再現 | ↑ | 一部 | 有効(減殺あり) | 有効 |
② LM垂直 → このタブで再現 | ↑↑ | 100% | 無効 | 最も有効 |
③ 流動性のわな(LM水平) → このタブで再現 | 不変 | ゼロ | フル有効 | 無効 |
④ 長期(物価調整後) → タブ1で確認 | ↑↑ | 完全 | 無効(P↑のみ) | 無効(中立性) |
| ⑤ MF変動相場(為替経由) | 不変(=世界利子率) | 完全(海外へ) | 無効 | 有効
→ MFシミュで確認 |
🎯 判定原理:「rが上がれる(下がれる)か」「別の調整弁(物価・為替)があるか」で、5ケースすべての結論が導ける。